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音楽という魔術

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一般的に音楽とは音を楽しむこと。と、いわれがちですが、はたしてそうでしょうか。私たちのような、音楽を聴衆に提供する者は、自分たちが楽しむのではなく、聴衆に音楽を楽しんでもらう。感じてもらう。触れてもらう。そのように感じて、音楽活動をしています。楽しければそれでいいと、楽器をドンシャンドンシャンとやるのも導入としては否定できませんが、そこから、美しい音色や、心地いい正確なリズム、正しいピッチの習得を導いてあげるのも音楽家の役目だと思っています。でも、それだけでは音楽は楽しくないんですよね。基礎的な習得が出来てから、フレーズのもって行き方や音色の選択、ブレスの仕方、まさしく音楽性と言われる表現が必要になります。同じ曲でも、演奏家が違えば感じ方が変わるのは、その音楽をどう表現するかが違うからです。突拍子もなく変わることはありません。作曲家が楽譜に示されていることを守って表現するのですから。でも、ちょっとしたブレス、テンポの揺れ、強弱のもって行き方でずいぶんと表現がかわってきます。それが、楽しいんです。音楽が楽しくなるんですね。一般の方々にもその楽しさが伝わるように、我々は多くの音楽を提供していきたいとおもっています。
心の奥底まで届く音楽を魔術師のようにお贈りできます様に。

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